親子給食会 |ブログ|みどりの森八幡こども園

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親子給食会

親子給食会

今日は約4年ぶりに親子給食会を開催しました。
みどりの森八幡こども園で取り組んでいる給食方針や、食育を保護者の方に見ていただきました。
子どもたちはいつものようにほとんどお残しがありませんでした。
おかわりもたくさんできました。素晴らしい!!

~親子給食会で園長がお話しさせていただいたこと~

●八幡保育園、みどりの森八幡こども園の給食試食会の歴史について
 令和元年度までは「給食試食会」という名前で、「保護者をおもてなしする」「こだわった提供メニュー」「おなか一杯になって帰ってもらう」、と先代園長の意向でこのような方針で行われていました。
 「グラタン、ハンバーグ、鉄板焼肉」という強烈なボリュームのメニューや、「てんぷらの盛り合わせ、アスパラの肉巻き揚げ」など料亭かな?と思うようなメニューもありました。
 「試食会なんだからふだんの給食が食べたい」という意見が多少はあったものの、多くの保護者の方に満足していただけていたのではないかと思っています。

●昔の食育と私が考える目指すべき現代の食育について
 先代園長は、戦後食べ物がなくて貧しい思いをしていたこともあり、「子どもたちにはおいしいものをおなか一杯食べさせる」ということを強く願っていました。
 すさまじい量の食品ロスが発生していた、食べたくない食べられないものはお残しするのが当たり前、食に対する教育という視点が希薄だったように考えています。
 食べ物の中には、いろいろな味や色、食感があり、その子どもにとっておいしいものもあればおいしくないものもあります。食べたいもの、おいしいもの、好きなものだけ食べていればおなかは膨れていきますが、苦手であってもいろいろな食べ物を味わってみる、苦手を克服できるようにチャレンジしてみる、食べ物の起源をしり食に対する学びを深めるということはこの乳幼児期の子どもたちにとってかけがえのない経験になると私は考えます。

 その上で、私の考える現代の食育は何かというと、「食べ物を大切にする気持ちを持てる子どもに育てること」「食べ物に興味関心を持てる子どもに育てること」この2つです。
 本来食べるということは、動物や植物などを殺して自身の生のためにいただくという概念です。しかし、これだけ簡単にたべものが手に入る世の中では、その感覚がマヒしてしまいます。当園ではこの当たり前のことを幼児期の子どもたちなりに正しく認識して、食べ物に対して感謝をする、粗末にしないという気持ちを子どもたちに持ってもらいたいのです。
 そして、食にまつわる経験や学習を通して子どもたちが食べ物に興味を持つことによって、現代で失われかけている自然の摂理を学び、食に対する意識を高めていってほしいのです。

●みどりの森八幡こども園の給食提供方針の具体的な内容について
・「いただきます」の前に、毎日必ず1つ以上その日の食材にまつわる話や栄養のことを子どもたちに話します。
・給食の時間をたっぷりと確保します。
(食べ終わった子どもは、他の子どもが食べ終わるのを待つのではなく自由遊びをします)
・子どもたちにどれくらい食べられるか(多め・普通・少なめ)を聞き、自分で食に対して意思表示してもらいます。その上で、自分が言った量には責任を持ち、お残しをしないことお約束にします。
・苦手なものは一口分だけ、ということもあります。少しだけでも食べたという経験を大切にします。
・すべて食べ終わってからおかわりをすることをお約束にします。
・支援が必要な子どもは、その子に合った関わりをしていきます。
(これからの課題)
・子どもたちの学年や発達の段階に応じて、子どもとのやりとりや保育者の駆け引きの強度を検討していかなければならないこと。
・箸の持ち方、スプーンの持ち方、茶碗の持ち方、椅子の座り方を指導すること。
・家庭と情報を共有し、家と園で一体になって子どもたちの食意識の向上を目指したいということ。

●給食試食会の目的
・保護者の方に子どもたちの給食を食べている様子を知ってもらうこと。
・保護者の方に普段どんな給食を食べているか知ってもらうこと。
・上の学年の子どもたちはどのようにやっているかを知ってもらうこと。
・令和5年度から始めた給食提供方針の発表会のような位置づけとしています。

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